みんなの夢をのせて 風車よ回れ
今、秋田発のハイテクノロジーが国内はもとより世界の注目を集めています。
「スパイラルマグナス風車」がそれ。
従来のプロペラ型風車は、プロペラの断面が飛行機の翼と同じ形状をしていて揚力を得てローター(中心部)を回転させます。
マグナス風車の場合は、羽根にあたるシリンダー(円筒円柱)自体をモーターで回転させてマグナス効果を得て揚力を発生させ、ローターを回転させます。
この、シリンダーを回転して揚力を得るマグナス効果は、1852年、ドイツのマグヌス博士がマグヌス理論を発表したことに始まり、最初船に利用されました。
その後、多くの国で風車に利用する試みが行われましたが、表面が滑らかな円柱のシリンダーでしたので、高速回転しないと強い揚力が得られず、その回転に使われる電力が、発生する電力を上まってしまい実用化に至りませんでした。
秋田発のスパイラルマグナス風車の画期的な点は、シリンダーにスパイラルを巻き付けて、より効率的に強力な揚力を発生することに成功したことにあります。
このように、スパイラルマグナス風車の特徴は・・・
1.低回転で静か、安心、長持ち
2.環境対策を実現する先進技術
3.スパイラル効果による高い発電能力と安定性が見込める
ということですが、この他にも多くの特徴を持っています。
たとえば、プロペラ型風車は、台風など強風時は、ブレーキをかけて回転を止めなければいけませんから、ローターに大きな負荷がかかることが予想されます。
その点、スパイラルマグナス風車は、シリンダーを回転させているモーターの電源をOFFするだけでOKで、ローターにはほとんど負荷がかかりません。
このスパイラルマグナス風車は、2003年6月、秋田県産業経済労働部の技術移転チームがロシア科学アカデミーよりマグナス風車の原型(実用化できていない)を持ち帰ったのが始まりです。
同チームは、かねてから風車の研究をしていた(株)メカロ秋田の村上信博社長と秋田国立高専の伊藤教授の所に話を持ちかけ、秋田大学・秋田県立大学の先生方も加わって、産学官での開発がスタートしました。
このように、産学官の共同開発でNASAの風洞実験棟での実証実験(当初はNASAから全く相手にされなかったそうです)など幾多の苦難を乗り越えて、販売できるまでに漕ぎ着けたわけです。
このスパイラルマグナス風車の開発の主役を担ったのが、株式会社 MECARO( (株)メカロ秋田から改称)です。

所在地は、秋田県潟上市天王です。

また、実験プラントが、大潟村にあります。
この、パイオニアたちの飽くなき闘いについては、(株)MECARO社のHP と秋田マグナス協会のHP に詳しく書かれていますので、ここでは割愛します。
そのHPにはこの記事を書く上で必要な写真など全て載っていますが、実際に行ってこの目でしっかり見、写真を撮ってきたいと思いました。
※ここまでの写真とイラストは、(株)MECARO社及び秋田マグナス協会のHPから一部転載させていただきました。
実験プラント
誰が何と言おうが、私にはNASAのケネディ宇宙センターのように眩しく見えた
パイオニアの夢でびっしり埋まった看板 「みんなの夢をのせて 風車よ回れ」(この写真のみクリックで大きく見れます)
これがNASAにも注目された「スパイラルマグナス風車」だ 風の音の方が高く、回転音はほとんど聞こえない
スパイラル(らせん状のもの)が巻き付けられているようだ
展示場
製品化された「スパイラルマグナス風車」 従来のプロペラ型風車と比べてずっと小ぶりで威圧感もなく、周囲に溶け込むデザイン 多くの人が往き来する駐車場の一角に設置されているのに違和感は全くない ここに、従来の巨大なプロペラ型風車を設置できるだろうか
スパイラルはシリンダーと一体成形のようでスマートになった
(株)MECARO社屋
社屋に着いた時は辺りは暗くなっていた 日曜日は当然お休み

左の工場と思える建物から、「スパイラルマグナス風車」が生まれたと思うと感慨深い
ビデオも撮ってきました
(注)冒頭の「ゴー」という音は風車や関連施設からの音ではありません
こういった企業が我が郷土・秋田にあることを誇りに思います。
そして、小さいながらも世界を股に掛けて奮闘していることに、勇気と感動を覚えます。
もし、NHKの『プロジェクトX 挑戦者たち』が今でも放送されていたら、真っ先に取り上げられていたに違いありません。
既にNHKの全国向け放送で紹介、地元テレビ局や新聞等でも数多く取り上げられ、大きな反響があったそうです。
海外からの問い合わせも多く、また我が国に工場を作ってほしいという海外からの声もあるそうです。
今、我々の周囲に見られる巨大なプロペラ型の風車の多くは外国製だそうですが、それに代わって、国産、それも秋田産のスプライルマグナス風車が増えていくなんて、痛快じゃないですか。
既に、注文を受けられる段階にあるそうですが、来春、本格的な工場を大潟村に建て、地元から従業員を採用するそうで、夢は広がります。
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コメント
ekirakuです、おはようございます
風車のある光景・・・ekirakuはとっても大好きなんですよ
自然の中に、スッと溶け込むマシン・・・こんな感じで見ていたんですが、これなら、もっと自然に溶け込めるんですね(^^)
街中の秋田駅前にも設置できますかね???
投稿: ekiraku | 2007年12月18日 (火) 08:49
=>ekirakuさん
こんにちは。
従来の風車もデザイン的には悪くは無いと思いますが、ちょっと巨大過ぎるし、結構音がうるさいとかで、街中には無理でしょうね。
その点、この風車だと、頼りないほどコンパクトですし、威圧感が無いし、それでいてパワフル。
もしかして駅前に置けるかも?
そうなると面白いですね。
風向きが頻繁に変わるところにも対応できるそうですから、もってこいかも。
投稿: じゃんご | 2007年12月18日 (火) 14:07